クレープリー・京都シャンデレールの「リンゴ釜のホワイトチョコモンブランクレープ」
古都の町家で本場のフランスを味わう
今年1月にオープンしたばかりの「クレープリー・京都シャンデレール」は、本場フランスのクレープとガレットが楽しめる。奥庭のある町家をおしゃれに改装し、京都の街並みになじむ外観だが、一歩店内に入ると、カジュアルなフレンチテイストの空間が広がる。
店の立ち上げを担ったのは村上大輔さん(36)。フランスでクレープやガレットに触れ、「フランス文化を手軽な食べ物で伝えたい」と、本場の原材料や製法を可能な限り忠実に再現した。
生地は、フランス産の小麦粉に三温糖、卵、牛乳、水を加えた。国産無塩バターを1本練り込み、一晩寝かせてキツネ色にする。これを、「クレピエ」と呼ばれるクレープ職人が特製のクレープ焼き器で一枚一枚丁寧に焼いて仕上げる。
木製の「トンボ」と呼ばれるT字形のコテを使い、専用のクレープ焼き器で生地を円を描いて薄くのばす。しばらくして気泡が出始めると、表面にフランスの高級発酵バター「エシレ」を塗る。
気泡が大きくなり、生地が浮いてくれば、半月状にたたみ、さらに焼き上げる。
エシレを使うことで、粉の素朴な香りにふくよかな丸みが加わる。モチモチとしたフランス産の粉独特の食感も格別だ。
これに季節感あふれるトッピングを施し、スペシャルクレープとしてメニュー化した。今の季節は「リンゴ釜のホワイトチョコモンブランクレープ」を販売中だ。紅玉リンゴの中をくりぬき、ホワイトチョコを練り込んだアーモンドクリームを入れて、オーブンで焼き上げる。水分が少なめの紅玉は、焼き上げるとほどよい酸味が出てホワイトチョコとの相性は抜群だ。
焼き上げた生地にバニラアイスやアングレーズソース、フランボワーズソースなどを添え、焼きリンゴをのせてホワイトチョコムースのモンブランをしぼる。シンプルなクレープを雅やかなデザートとして完成させた。
リンゴの酸味を帯びた果汁が、中に詰めたクリームに浸透。やさしい甘みのミルク香とリンゴ香がミックスされた、何とも安心感のある味わいとなる。これが核となり、クレープ端のパリッとした食感から中央のモチモチ感まで、飽きることなく堪能できる。
(文と写真 「関西スイーツ」代表・三坂美代子)
≪もうひとこと≫
何も具が入らない「シュクレ」は、シンプルに生地とバターのおいしさがよく分かり、お薦めです。
クレープリー・京都シャンデレール
【住 所】京都市中京区東洞院通四条上る阪東屋町662
【電 話】(電)075・754・8763
【営 業】午前11時~午後11時(ラストオーダー午後10時)不定休。
【最寄り駅】阪急烏丸駅
2015.2.16.