みなさんこんにちは~暑い、熱い、夏の甲子園。グラウンドだけでなく、お菓子の世界でも大阪、阿倍野区・辻製菓専門学校にて、決勝に進んだ総勢24名が参加した全国和菓子甲子園大会が8月19日(金)に開催されました。
「大阪府生菓子青年クラブ」によって開されるこの大会も今年で7回目。この夏も全国の熱い高校生たちが技術とプライドをかけて“和菓子作り”に挑みました!!
○●○和菓子の歴史○●○
食べるものがまだ不充分だった頃(古代)は、空腹を感じると野生の木の実や果物を採って食べおり、その間食が「果子」と呼ばれていたと考えられています。その後、木の実を天日で乾燥させたり、石臼やこすり石槌などで粉砕して保存するようになりました。それらの木の実を砕いて粉にして団子状に丸めて熱を加えるなどをしたことが団子の始まりと言われています。やがて、日本最古の加工食品であり、神聖なものとして扱われたとされる「餅」が誕生するのです。
○●○大阪と和菓子○●○
“和菓子処”と聞いてまず思い浮かぶのは、京都、金沢あたりではないでしょうか?「大阪=和菓子」というイメージはなかなか結びつかないですが、実は茶道と共に発展をしてきた和菓子は、大阪・堺が生んだお茶文化と強い結びつきがあり、現在もお茶会用のお菓子としての需要が高いといいます。
大阪がもつ和菓子の歴史や文化を次世代に継承することへの取り組みの一環として、この全国和菓子甲子園大会は開催されています。会の主催である「大阪府生菓子青年クラブ」さんは“若い世代に和菓子に触れ合ってもらう機会を作り、和菓子を若い世代に根付かせること”また、“商業的な観点からは、高校生が作った優勝作品を大阪の和菓子屋で一斉に販売をすることによる話題性、そして和菓子の販売促進効果が期待されること”という2点を大切にしていきたいと考えられています。販売力の高い入賞作品は実際に今年の11月15(火)・16(水)日に大阪市中央公会堂で開催の大阪府生菓子青年クラブ55周年記念事業「大咲菓×Smike」にて販売予定となっています。どんなお菓子が販売されるのか今から楽しみですね♪
○●○今年のテーマ:「笑顔」~小豆と餅米を使った、未来につなげたい和菓子~○●○
全国和菓子甲子園大会では決められたテーマに沿ったお菓子作りが求められます。今年はあえて抽象的なテーマで、「笑顔」~小豆と餅米を使った、未来につなげたい和菓子~と題し、食べて、笑顔になるお菓子。親や友達に感謝の気持ちを伝えるお菓子。また、未来につなげたい、日本の伝統文化である和菓子。となっています。どんな応募作品があったのでしょうか?!気になりますね。
○●○実技○●○
決勝戦に出場できるのは、テーマに沿ったお菓子で、一次審査を通過したチームの全12作品。制限時間は1時間45分。プレゼンテーション時間(約2分)も気持ちを込めて作ったお菓子をアピールする腕の見せどころです!
○●○結果一覧○●○
今年も審査は大混戦。製品力や表現力、ネーミングに至るまでが審査基準となります。今回の大会に審査員として参加した関西スイーツ代表・三坂美代子も洋菓子に負けない和菓子の魅力を改めて感じたと話しています。
審査員(先生方)のお言葉:「どのチームも段取りよく、大きな失敗もなく時間内にお菓子を完成させることが出来ました。仕上がりも非常に美しく、お味も大変良く考えられいました。アピールとなるプレゼンテーションでは手作りのPOPなどを駆使し、作品づくりで苦心した点や、素材の特徴についてしっかりと説明をしました。 どの作品も独創的で、味も良く、今すぐにでも店頭で販売できるぐらいの見栄えで、審査員も採点に苦労しました。」
★賞 グランプリ(最も優秀とされる作品) 1組 /埼玉県立越谷総合技術高等学校≪癒しのひととき≫
★銀賞(優秀とされる作品) 1組 /城南高等学校≪あゆのかぜ≫
★銅賞(優良とされる作品) 1組 /東京都立瑞穂農芸高等学校≪和ライスプリン~ほうれん草version~≫
【大阪府生菓子青年クラブ創立55周年記念大会・特別賞】
★大阪府生菓子青年クラブ賞(青年クラブ幹事長の選ぶ優秀作品) 1組 /鹿児島城西高等学校≪わっぜもぜかん≫
★全国菓子研究団体連合会賞(審査委員長の選ぶ優秀作品) 1組 /関西大学第一高等学校≪ふ和っと苺大福≫
これからも、和菓子に興味を持ち続けていってくださいね!おめでとうございます。
来年はどんな作品に出会えるのか、どんな戦いが見られるのか、今後も目が離せない大会となりそうです!
2013年には“和食”がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界から注目を集めています。“和菓子”も日本の歴史と文化を語るには欠かせない大切な存在です。大阪から全国へ、そして世界へ、みんなを笑顔にする“和菓子”を発信していきましょう!!
2016,08,19